坂村真民記念館開館3周年記念特別展「吉永邦治と坂村真民の世界」展のお知らせ
期 間 平成27年3月7日(土)~5月31日(日)
場 所 坂村真民記念館
「飛天」を描き続け、飛天研究の第一人者として活躍している、画家吉永邦治の、愛媛での初めての本格的な作品展を、坂村真民とのコラボ展という形で実現しました。
「飛天図」のほか大作の「仏涅槃図」(縦1.4m、横10.5m)や「釈迦十大弟子」等の迫力ある作品が展示される予定です。
飛天を題材にした詩を82篇も作っている坂村真民の、「飛天の詩」も数編展示をします。
世界中を飛び回っている真民の飛天の姿を思い浮かべながら、神秘的な「飛天の世界」を構成したいと考えています。
砥部時代(第2部―平成元年~平成18年―)の真民
期間 平成26年10月10日(金)~平成27年3月1日(日)
砥部に来て22年が経過した平成2年1月から、毎月砥部の開花亭で「朴庵例会」が始まり、平成16年1月まで166回続きます。また平成2年からは、「全国朴の大会」も各地で開催されることとなり、平成12年までに7回開催され、全国的にも、詩の愛読者が増えてきます。さらに、「念ずれば花ひらく」等の詩碑の建立も、ますます増えてゆき、平成5年に200番目の碑が建立され、平成7年に300番目、平成8年に400番目、平成11年に500番目、平成13年に600番目、平成16年に700番目の碑が建立され、海外も含めると真民生存中に737基の詩碑が建立されました。
また「詩国」の発行も毎月休むことなく続けられ、平成16年2月には500号を達成しました。一方で、平成3年5月に、妻が病に倒れ、入退院を繰り返す生活が続き、、真民にとっては80代後半から晩年にかけては、妻の看病という「新たな試練」と向き合う生活が続くことになります。そういう中でも、砥部に住む方たちとの交流は続き、妻の病気に対する温かい心配りもいただき、砥部に住む喜びを感じながら、穏やかな時間を過ごして、晩年を迎えることとなります。95歳で「朴庵例会」を終え、「詩国」「鳩寿」を96歳で終刊とした真民は、「人生の最期を一人の孤独な人間に戻る」ことを目指して、すべての人との絆を断つことを決断し実行します。こうして、全国の真民ファンから惜しまれ、家族の献身的な見守りの中で、97歳の生涯を閉じることになります。
今回は、こうした第2部(平成元年から平成18年12月まで)の17年間の、それぞれの時代に出会った人々や、真民が影響を受けた方々を紹介するとともに、その時代の代表的な詩を展示し、紹介しています。坂村真民の詩の世界の集大成とも言える「砥部時代」をより広く深く理解してもらうことが出来る企画展となっていますので、ごゆっくりと鑑賞してください。
(常設展で初めて展示する作品)
(この頃の坂村真民)
小池邦夫と坂村真民の世界 ~いのちをつなぐ「心の絵手紙」展~
期間 平成26年3月11日(火)~6月1日(日)
「絵手紙」という新しいジャンルの芸術を創り出し、「絵手紙文化」を全国に発信し続けている、書家小池邦夫の、郷里・愛媛での初めての本格的な作品展が、小池が慕い、尊敬した坂村真民とのコラボ展という形で実現しました。
「誰のものでもない、独自の花を咲かす」ことを求め続けて生きて来た、坂村真民にとって、「絵手紙」一筋にたゆまぬ努力を傾け続けてきた、絵手紙作家・小池邦夫は、自分と同じ生き方をする「同志」でもありました。
こうした二人の、代表的な作品を一堂に集め展示します。
2014年3月4日(火)~6月8日まで、東京・有楽町の相田みつを美術館で開催されます
「坂村真民と相田みつをの世界」展のお知らせです。
宇和島時代の坂村真民~一遍、森信三先生との出会いから詩国創刊を決意し、自選坂村真民詩集を出版する~
坂村真民は、昭和31年4月から昭和42年3月までの11年間(真民47歳から58歳)を宇和島で過ごし、宇和島東高校及び吉田高校の教師として勤務していました。
宇和島時代の真民を語る時に、まず第一に挙げなければならないのは、一遍上人との出会いです。
昭和34年9月に、初めて道後の宝厳寺を訪ね、一遍上人の立像と対面し、その足に触れることにより、一遍上人の魂と交流し、真民は一遍上人と共に歩むことを決心したのです。
次に挙げなければならないのは、森信三先生との出会いと個人詩誌「詩国」の発刊です。
高校の教員をしながら、詩人として生きる選択した真民でしたが、その覚悟は、まだまだ生ぬるいものでした。
そこに、森信三先生との出会いがあり、先生から詩人として生きていく覚悟とそのためにやるべきことを教えられ、一遍上人の賦算を継ぐことを決意して、昭和37年7月に、個人詩誌「詩国」を発刊するのです。
第3番目に挙げなければならないのは、岩野喜久代さんとの出会いと「自選坂村真民詩集」が大東出版社から刊行されたことです。
定年退職を記念して「自選詩集」を出版することを考えていた真民でしたが、出版社が見つからずほぼ諦めていた時に、大東出版社の岩野夫人からの出版申し出が届いたのでした。これ以来、岩野喜久代さんは、真民の生き方にも大きく影響を与え、「西の詩母さま」である杉村春苔先生に対して、「東の詩母さま」として信奉される人となるのです。
一方でその間、子供たちは小学生から高校・大学生へと成長し、真民は家族の生活を守るために毎年出版してきた「自費出版詩集」を断念して、子供の進学費用に充てるなど、坂村家は苦しい家計のやりくりを妻・久代の献身的な努力で乗り越えて、真民は詩を作り続けることが出来たのです。
このように坂村真民にとって、宇和島時代は、本物の詩人として生きていく覚悟を決め、念願の「自選坂村真民詩集」を発刊して、いよいよ全国に向けて詩人・坂村真民がデビューする、その足がかりを作った時代であったと言えます。
今回の企画展は、そういう宇和島時代の真民に影響を与えた方々を紹介するとともに、その時代の代表的な詩を展示し、紹介しています。坂村真民の詩の世界をより広く深く理解してもらうことが出来る企画展となっていますので、ごゆっくりと鑑賞してください。
吉田時代の坂村真民 ~参禅の日々と大いなる人との出会い~
期間 平成25年5月19日(日)~9月23日(月)
坂村真民は、昭和25年4月から昭和31年3月までの6年間を吉田で過ごしました。
坂村真民にとって、吉田時代は、病との闘いの時期でもありましたが、それも大いなる人の励ましにより克服し、生涯で本当に充実した時期であったと言えます。
そんな吉田時代には、たくさんの作品が生まれてきました。真民の代表作と言える詩もたくさんあります。
是非、真民の魂をこめた作品を展示していますので、ご来館ください。
相田みつをと坂村真民の世界 ~「いのち」を見つめつづけて~
期間 平成25年3月10日(日)~5月12日(日)
書家・詩人として、誰のまねでもない、自分の書、自分の言葉を探求し続けた相田みつをの代表的な作品を約30点展示公開します。
自分の弱さや甘えを正直にさらけ出し、人間である自分をあるがままに表現した相田みつを。人生の悲しみや喜びを素直な言葉で表現し、生きる希望を詠い続けた坂村真民。そんな二人の魂と魂がぶつかり合うような作品を展示します。
坂村真民記念館第2期展(9月16日(日)~25年3月3日(日))
1.常設展「坂村真民の詩の世界」(第1展示室)
オープン記念展では展示されていない作品を中心に、新たな真民詩の詩墨作品を展示します。
オープン記念展では大型の作品が中心でしたが、今回は「坂村真民らしさ」を感じてもらえる中型の額装作品を中心として、 真民詩の中でも、特色のある作品が展示されています。
2.企画展「三瓶時代の坂村真民~『六魚庵天国』の世界~」(第2展示室)
坂村真民が昭和21年5月から4年間過ごした三瓶町での、切なくも愛情あふれる家族の生活を詠った詩を集めた第一詩集 「六魚庵天国」(昭和26年4月発行)から、代表的な詩を7~8篇取り出し、その詩の生まれてきた背景や、真民と三瓶の人々との交流の様子などを解説・展示します。
■パンフレット(画像をクリックすると大きく表示します。PDFファイル)
夏休み特別企画展(7月28日(土)~9月9日(日))
1.「記念館オープン記念キャンペーン」の紹介
東北の方々へ坂村真民の詩集「ねがい」を贈り、3.11にオープした坂村真民記念館の想いを伝え、それに応えて被災地の
方々から送られてきた、真民記念館と真民詩に対する熱い感動のメッセージ(はがき)68通を展示する。
2.原爆詩(坂村真民のメッセージ)の特別展示
「せいさんだからといって」(額装 87×168)
「白いものはみんな骨に見える」(額装 87×168)
「法蔵菩薩に捧げる詩」(原文。英訳版)を特別展示する。
3.小・中学生向けの解説書作成・講座の開催
○ 小・中学生に分かる詩を選び、難しい漢字へ振り仮名を付け、意 味を説明した解説書を作成し配布する。
○ 夏休みの自由研究のための講座(小・中学生対象)を開催する。
開催日 8月10日(金)13時30分~15時30分
8月11日(土)13時30分~15時30分
夏休みの自由研究に「坂村真民」を取り上げようと計画している 小・中学生に対し、資料の収集・作成方法等について、
分かりやすく説明し、質問・疑問にお答えします。
(申し込み・お問い合わせ)
坂村真民記念館 089-969-3643 まで